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ポルセキ新聞タルガ万歳その196.久しぶりにタルガに乗ってみようと思います

更新日: 2011年04月06日

【関】東日本大震災により亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された方々はじめ、そのご家族のみなさまに心よりお見舞い申し上げます。また、一日も早い復旧復興をお祈り申し上げます。

　大震災のあった3月11日から、早くも1ヶ月が経とうとしています。この1ヶ月の間、想像をはるかに超えた被災状況を前に、「何もできない自分」という無力さをまざまざと感じさせられました。ワタシはどうしようもないぐらいちっぽけな存在なんだ、と。当たり前のことなんですけれど。

　ワタシの楽しみは、『911DAYS』が完成した後、タルガで気ままに能天気にドライブすることです。そんな話を読者の方にすると、プライベートでもポルシェに乗っていると気分転換できないんじゃないですか、というようなことを聞かれます。いやいや、そんなことはありません。プライベートでタルガに乗るときは、こんなことを言うと怒られるかもしれないですけど、正直なところ、仕事のことは忘却の彼方。純粋に自分とタルガの蜜月を楽しんでいます。校了後のドライブの開放感、楽しさといったら、もう病みつきですね。「仕事の後のビール！」みたいなもので、そのために仕事をしているようなものです。ワタシにとって、ポルシェは仕事でもあり、そんな仕事も含めた日常からトリップできる大切な趣味なんです。

　でも、3月11日を境に、タルガに乗るのを止めました。これは別に自粛とかというたいそうな意味ではなくて、とてもそんな気になれなかったというだけのことです。ワタシは『911DAYS』の誌面上やこの『タルガ万歳！』でご報告してきたように、名古屋の編集部まで歩いて数分の場所から、はるばる海の近くに家族もろとも引っ越しました。だからこそ、この度の大震災の津波のことを考えると、我がことのようにしか思えないということもあったんでしょう、きっと。

　ちっぽけなワタシに何ができるのか。何もできません。何もできないんですけど、何かしたい。被災地の方たちに、少しでも元気になってもらいたい。

　この前の週末、地元で義援金の募集をする機会があり、その際、短い時間でしたけど、たすきを掛けて募金箱を持ち、スーパーの前で声かけをしてみました。人生初の体験です。ただ、それが先ほどワタシが言った「何か」だとはとうてい思いませんし、思えません。思えないどころか、募金してくださる町のみなさんの温かさと励ましの声、笑顔に触れて、あろうことかワタシが元気になってきた。ワタシが元気になってどうする！　ん!?　いや違う。違う違う。

　そこでやっと、ワタシが元気をなくしてどうすんだ！　ということに気づいたんです。元気こそ活力の源。活力の先にあるのは希望です。

　これから進もうとする道が3つに分かれていたとして、どの道を進めばやがて被災地の方々のお役に立てることになるのかは、分かりません。でも、今は右でも左でも真っ直ぐでも、どの道を進んでも正解だと思うんです。立ち止まって、どの道にも進まないのが一番いけない。前に進んで、まずは自分が元気になる。その元気が違うパワーを生み出して、それがやがて被災地の方たちのバックアップになる。そう信じます。

　今週末、久しぶりにタルガに乗ってみようと思います。

　それから、大震災前に作ってストックしてあった『ポルセキ』ネタを、順次アップしていくつもりです。

　よろしくお願いします。