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羽根幸浩のS耐日記第5回 予選はトップから0.5秒落ちの8位これはもしかしたらもしかするかも。

2001年07月06日

これまで戦ってきた3戦とも、いまいちツキに見放されていた羽根選手だったが、予選は8番手とはいえトップから0.5秒落ち。これはもしかしたら、もしかするんじゃないの、という大いなる期待のもと第4戦シルバーストーンはスタートした。

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 前回どこまで話しましたっけ?
 えと、あ、そうそう、今回はシルバーストーンでした。
 そういや、その話に行く前に思い出したんですけど、前回のマニクールから飛んで帰って、全日本GT選手権の富士に予選から出たんだった。それにしても、これは散々だったなァ。なんで苦労って報われないんでしょう。マシン遅ォい! ショック付いてないんじゃないのォ! てな具合でした。マイッタ。

 日本のGT3Rとヨーロッパのそれとは、かなり違いがあります。エンジンパワーの違いによるところが一番大きいのですが(FIAの方がパワーが出ている)、それによって、結果的にはハンドリングも大きく異なってきます。一言で言うと、別物ということです。どっちのマシンが面白いかって? それは言わずと知れたこと! 日本のGT3Rは、不健康な状態にあるとだけ言っておきましょう!!

 さて、みなさん良くご存知、F1でお馴染みのシルバーストーンは、高速コースの部類に入ります。エンジンサーキットといってもいいくらい、出力が大切です。僕たちの58号車は、次の週ル・マンの予備予選に使うマシンなので、「ぶつかるなよォ!」って念を押されてのレースウイークとなりました。

 相棒のスミスは地元とあって気合が入っているし、今回は雨も降りそうもないので、タイヤも期待できます。意外と順調に金曜のプラクティスを終え、予選に備え打ち合わせ。この時点で問題になっていたのは、タイムの速い遅いではなく、10周目以降のタイムの落ち方とエンジンライフ、タイヤのローテーションといったところです。

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 タイヤに関して言えば、レギュレーションの関係上、土曜から決勝スタートまで3セットしか使うことができません。そのうち1セットは、決勝のスタート用としてマーキングされるので、もし思惑が外れて用意したほかの2セットがダメだった場合、この決勝スタート用を使用するハメになります。とはいっても、決勝スタートのためのタイヤなんだから、せいぜい2、3周のタイムアタックしかできません。当たり前だけど、決勝用タイヤのオイシイトコロを使い切っちゃうなんて、バカなことできるはずないんですから。

 で、僕たちは、決勝スタート用タイヤ以外の2セットに、2種類のフロントタイヤをチョイスすることにしました。一方は「従来のベーシックな仕様」、もう一方は「ややトレッドが広い新しい仕様」でした。ちなみに、決勝スタート用は従来のベーシックな仕様を選択しました。従来のベーシック仕様を選んだのは、マシンがアンダー傾向なので、その方が長丁場のレースのことを考えるとタイムは安定するだろう、ということです。ただ、予選タイムだけを考えると、新しい仕様の方が、1秒ぐらいは速い。しかし、レースディスタンスを考えた場合は、はっきりデータ-がない。これは難しい。ひとついえることは、リアのバランスのことなど、いろんなことを総合して噛み砕いて判断すると、レース終盤はオーバー傾向になる可能性が大きいということ。シルバーストーンで安定したラップを刻むには、立ち上がりがアンダーステアで、パワーを十分かけていけることが絶対条件になります。そう考えると、決勝スタート用のタイヤはやっぱり従来通りのベーシックなものの方がよさそう。

 そして土曜の予選。

 しかし、そう決めたにも関わらず、チームの結論として、一夜明けたらスタートタイヤは新しい仕様になってしまいました。ということは、予選で使えるタイヤは、従来のベーシックなタイヤ2本。

 予選はこうでした。

 5ラップ計測してピットイン。残り時間15分、ここで作戦どおり、もう1セットのベーシックタイヤで行くという手もあったのですが、この時点で7番手。チームメイトの57号車は5番手。もっと上を狙うだけの十分な可能性があるので、スタート用マーキングのある新しいタイプのタイヤを装着して、一発勝負の 2周だけの計測に入りました。予想通りのタイムの短縮。ちょっと失敗したけど、悪くないタイム。順位は、8番手と一つ下がってしまいましたが、トップから 0.5秒差は悪くない出来だと思う。もし、従来のタイヤのままだったら、12~13番手まで下がってしまったはず。これはこれで正解!!

 あとは、決勝がどうなるか。

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 決勝朝のウォームアップは、ガソリンを満タンにして通常行います。マシンのバランスを見るには、満タン状態のマシンを確認しておかないと、ありゃ!ってことにもなりかねない。しかし、チームによっては、軽くしてタイムを出すことで、かく乱してくるところもあります。ま、これも作戦なんで……。

 で、スタート。数週走ったところで、暑さも手伝ってかオーバーステア傾向の進行が思ったよりかなり早い。これは想像だにしていなかったこと。残り1時間弱を残したところで、こりゃダメだァ! 仕方なく2台にパスさせて大事に走ることにしたわけですが、こういうときに限って思いもよらぬことが起こるものなんですよね。1車身前のマシンが、高速S字でスピン! 避けることはできたけど、タイヤカスに乗ってコースを飛び出しグラベルにつかまってしまった!! この2年間で1度もなかった大チョンボ!! しかも、スピンしたマシンは、そのままコースに復帰していきやがんの! コンニャロー!!  ボクは、オフィシャルの手を借りて、なんとか1周遅れでコースに戻ることができただんだけど……。落ち込む気持ちを抑えて走るが、心身ともにツライ状況には変わりなし……。

 異常に暑くなったため、レースは大荒れ! コースアウト、トラブルがいたるところで頻発。いつもなら、チャッカリ拾って楽に順位を上げるところなんだけどねェ! レースでミスしないのが最近のボクの“売り”だっただけに、残念な結果になってしまいました。はァ……。

 今年はずっと残念続き! 結果は11位。くそォ。
 マシンのセッティングをハズしただとか、マシンが良くないな、なんて気持ちが運を逃がしちゃうことって多々あるんで、皆さんも気をつけましょう!! 意外に、そんなときの方がチャンスだったってことも往々にしてあるんですよね。

 

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