気ままなポルセキ新聞
連載 読者細野さんのポルシェドレスアップへの道

その2.コンセプトはマッドマックス!

更新日:2003年3月24日

映画「マッドマックス」好きがこうじて、ついに愛車993RS仕様をマッドマックス風にドレスアップすることを決意した細野さん。RS仕様はこの後、どうなってしまうのか!?

細野正人(ほそのまさひと)
60年年生まれの43歳。東京都中野区在住。渋谷の恵比寿で、コンピューターのソフト開発をしている会社を経営。根っからの東京っ子。奥さんと二人暮しで子供はいない。ポルシェを買ったのは、ただ今ドレスアップを施している96年式993カレラTipが初めて。

 03年の3月15日に、急にポルシェのエンジンがかからなくなり、あえなく陸送になりました。去年の8月から3月まであったポルシェが急になくなると、なんだか寂しく、毎日家内のSLKZ3.6(私がエンブレムチューンして、この名前にしました)やセリカで通勤していることが虚しくなる始末(家内には申し訳ない。怒らないでね!)。1週間ぐらいして禁断症状が出て、ポルシェの本を片っ端から読みまくりです。

 とにかくヒマでヒマで(実は仕事にも身が入らなくなっていました。いつの間にか、ポルシェ教の信者になっていたんです)、ポルシェが入院中、夢にも出てきてうなされる毎日が続きました(ホントです)。ここで、「そうだ! この機会を利用して新しいポルシェを作ろう」と思い立ったのです。

 初めはド派手なRS仕様が感動モノでしたが、人間、慣れとは恐ろしいもので、最近RSの外観が、なんだか非常に大人しく見えて来ていました。自分では完璧だと思っていたRSルックですが、やはりRS仕様は定番なこともあり、特に私のシルバーは「石を投げればシルバーのRSルックに当たる」状態になって来たことも、その原因のひとつです。

 と、ここで話はそれますが、私は映画が好きで毎晩ホームシアターでDVDやビデオを鑑賞しています。

 特に「マッドマックスI」が大好きで、メル・ギブソンが乗るマスタング(つや消し黒、ボンネットキャブレターなどが付いたハードなヤツ)が、ホイールスピンをしながら犯人を追いかけ、運転席にある「赤いノブ」を引くと、ボンネットから突き出ているキャブレターのタービンが「キューン〜〜!」と音を出し、フル加速していくシーンが忘れられません。この映画のワンシーンが、私のポルシェを「マッドマックス仕様、メルギブソン公認(笑)」に作り変えるきっかけになりました。テーマはこれです。

 私のクルマに対するコンセプトは一貫していて、常に「外見と音」。これだけです!

 これ以外は、高速でBMWやセルシオに負けなければいいと思っていました。フェラーリやカウンタックには、値段や目立ち度では勝てませんから(維持費も……)。

 私は走り屋でもなければ、高速も月に1〜2回、首都高バトルも怖いからやらないし、サーキットも走らない。通勤が99%で1%は月イチの高速のみ。都内なので、通勤は渋滞、渋滞、渋滞。ですから、ポルシェに乗る意味は、渋谷のスクランブル交差点で先頭になって目立つこと、山手通りや、環八で渋滞中に周りからの視線を集めること、街行く歩行者を「音」で振り向かせること、これ以外は眼中にありません(あ〜快感!)。

 そうです、人に指を指されることが目標なんです(後ろ指でもかまいません)。

 そこで、究極のポルシェを作るべく、文字通り「世界に1台しかない」、私だけの「こんなの、ありえね〜〜〜〜仕様ポルシェ」を製作することに決めました。

 しかし、遅くてはいくらなんでもマズイということで、足まわりは「APEX」「強化スプリング」「SVE」をトクホン状態でペタペタ! エンジンは、SVEのHBを2枚(約20%馬力アップ)、aprのAFC。排気まわりが、触媒ストレートのみ(これで音は抜群、乾いたフェラーリにも少し似た激安チューンです)。

 これでノーマル285馬力が、たぶん350馬力ぐらいにはなっていると思われます(?)

 とりあえずこれだけやれば、都内のシグナルグランプリぐらいはTipだとしてもまず負けることはありません。バイクにも結構ついていけますし。F355ぐらいでしたら、どうにかついていけるかもしれません(やったことないですけど……)? ただし、ドライビングテクニックはゼロですので、アレですけど。

(その3に続く)

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これはナンだ?

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んん?

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ちょっと引いてみると、……マッドマックスのマスタングをイメージしたボンネットフードのパワーバルジだった

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ボディに装着すると、たしかにマッドマックスな感じになる。ただし、ここにエンジンはないけど……