
その1.“85年930ターボ改ナナサンカレラ生誕30周年記念73年カレラRSRターボコンバージョン”製作前夜。まずは930ターボを買うまでの紆余曲折をば
“85年930ターボ改ナナサンカレラ生誕30周年記念73年カレラRSRターボコンバージョン”を作った橋本さんですが、まずはその製作話しに行く前に、橋本さんがいかにポルシェを好きになったのか、です。
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橋本美昭(はしもと・よしあき) |

23歳の頃、私の知り合いに914-6を持っている人がいて、夜中の名神で試乗させてもらったのが本物のポルシェとの初体験。もちろん、このときがポルシェドライブ初体験でもあります。以前乗ったことのある510ブル-バ-ド以来、2度目のポルシェシンクロ(今度は本物)でした。
深く包まれるようなシ-トに身を沈め、シンプソンの4点式シートベルトを締め上げ、キ-を回すと……。後方より小さな野獣が、元気に目を覚ましました。少し緊張しながら、クラッチを踏み1速へ。独特のグニョリ感がいっそうの緊張感を高めてくれます。なんとか無事スタ-ト。2速へ。どんどん加速します。慣れないポルシェシンクロと格闘しながら、5速全開。いとも簡単に○○○km/hの世界へ到達です。当時としても、914-6は十分なQ車だったけれど、直進性もよく(足まわりオ-バ-ホ-ル済み)、官能的なサウンドとともにとにかく走りました。素晴らしいレスポンスに、「さすがポルシェ、いいな~これ欲しい」と感じたものです。
25歳の頃よく出入りしていた車屋さんに、70年式911T(US)シルバ-が委託販売で店頭に並んでいました。この頃、私の住んでいる地域でポルシェなど滅多にお目にかかれず、見た瞬間、その車に吸い寄せられることに。初めて目の当たりにする本物の911。程度はいまいち(シ-ト左右ボロボロ、左ドアの建て付けがヘン、少しオイル漏れ、T/M異音、ボディ色褪せ、少々サビあり)でした。
それでもなんとか走る状態だったので、自分でコツコツ直しながら乗るのも悪くないなァ、と。値段も安かったし(今から13年前)。「全塗装して200万円でどう?」と言われ、喉から手が出そうになりましたが、当時、結婚したばかりでお金の余裕もなく、当然妻が「あんたが何乗ろうがいいけど、借金してまで乗るな! アパ-ト暮らしで、ポルシェはいや!!」と猛反対され渋々断念。うん~、女はしっかりしてますなァ。現実は厳しい。
そんな挫折を味わったある日、車でドライブ中、初めて見る車屋さんで944らしき車を発見。少し違うオ-ラの出ているその車の正体は、924タ-ボの924カレラGTRルック(赤)でした。前後のオ-バ-フェンダ-、フ-ドのエアインティ-ク、低い車高などの仕様で、メチャクチャ格好いい。価格もお手頃の175万円(1年検付き)。924タ-ボの希少性でこの格好良さ。「ん~いいな~」。またもやお悩みモ-ドに突入したのですが、これを買うと、911が遠くになりそうなので、ここはグッと我慢、またもや購入を断念(売れてしまうまで、その車屋には3度足を運びました)。また、その頃、自宅の建築計画が本格化し、とても買うのは無理ということもあったのだけど。
ということで、今回はここまで。次回は“ナナサンカレラ生誕30周年記念73年カレラRSRターボコンバージョン”のベースとなった、930ターボを買うお話です。