羽根幸浩のS耐日記通算41回 第2戦仙台ハイランド 3位入賞表彰台ゲット！
2004年05月11日
第1戦は、桜散るツインリンク茂木で終了（編集部注：惜しくも予選落ち）。あまり思い出したくないので、深くは聞かないでください。たくさんの方に、同じ質問をされるので録音して携帯しようか……と思っていました。
第2戦は、仙台ハイランド。
第2戦仙台と第3戦鈴鹿の2戦は、伊藤選手が2輪のレースで出られないので、舎弟の佐藤晋也君が代役を勤めます。まだ23歳、F3の経験が2年あるのでスピード的には問題ないでしょう。伊藤選手と同じく地元（仙台出身）なので、ぜひともガンバりたいところです。今回は、第1戦の屈辱を晴らすべく、事前テストも行いレースウィークに望みました。
木曜からの走行は、メニューを順調にこなし、金曜の時点ではなかなか良い仕上がりで、ドライ、ウェットともセッション2番手のタイムを記録することができました。
予選日の土曜は、気温5度……。雪なのか雨なのか、午前のドライバー予選から気温に合わせてソフトめのタイヤを選択します。グリッド予選も同じタイヤ。計測1周目の最終コーナーで、あわやクラッシュのコースアウト……。あれ、タイヤがぜんぜん温まっていない？ クルマのバランスがおかしいのかな～なんて、嫌な予感を残したままグリッド予選に入ります。雲行きが怪しいので、早めのコースイン。2周目のタイム、あれ？ ぜんぜん出ない。タイヤがぜんぜん温まって来ない！ ペースを落として、タイヤを温めながら再びアタックを開始します。53秒97。ソフトを選択したため、バランスが大きく変わり、大アンダーステア！ 思ったよりタイムが伸びません。しかし無線では、続けてアタックしてください、と。イヤな予感。そうこの時点で6番手。落っこちちゃうよォ！ お尻に火が付いて、再アタック。何とか100分の2秒短縮。続けてアタックに入った周、“ババッ”ってガス欠。ピットに戻るまで、状況が分からず、ヤバイと思っていましたが何とかセーフ！
最後のセッションは雨が降り出したため、抜かれることなく何とか通過することができました。
タイヤ選択が、これほどクルマのバランスに影響するとは……。午前中にちゃんと確認できなかったのがいけなかった。ホントにヒヤヒヤでした。100分の2 秒差でセーフ。0.6秒の中に6台が入る超接戦。100分の2秒で天と地の差。僕たち，なんてバカなこと一生懸命やってんだろってマジ考えちゃいました。
決勝の朝、仙台市は晴れ。ところが、サーキットに向かう道中は雪景色。そう、スキーに行くときの景色です。近付くほど積雪は多く、走れるのかなーって状態。気温3度、雪パラパラ。
案の定、午前中は雪のためスタートディレイ。午後になると雪は止み、80周に短縮されてレースはスタートしました。
予選で、結構走ってしまったので何周まで引っ張れるか微妙な状態で、20周を過ぎるとイヤな予感。右コーナーでやたらリアが出始めました。何とかワンピットで済ませるには、35周までは引っ張りたい。順位はこの時点で4番手。3番手を走る33号車（ファルケン☆ポルシェ）は、なぜか視界からは消えていません。向こうもペースが上がらない様子で、若干ですが、近付いて「よっしゃ」って思うと、リアがズル……。宇宙遊泳をやっているような状態が続きました。
30 周を超える頃には、3秒差ぐらいのところまで33号車に迫ります。ところが状態は急変。ついにリアタイヤが終わってしまって、無線で「限界！」って。するとあと「5周」だって。「ムリムリ」だって言いながら4周を消化してピットイン。佐藤君にバトンタッチ。交換したタイヤを見るとリアの内側ゴムがありませんでした。
33号車がピットでもたつく間に3番手に浮上。しかし、5周目にいったん交されてしまいます。しかし、その後離されることなく追撃。33号車はペースが上がらない様子で、60周を越えた頃に再びパスすることに成功しました。これで3番手。33号車はなにかトラブルを抱えているようで、その後はズルズル後退して行きました。
佐藤君は初めてのわりには落ち着いて安定したペースで45周を走りきり、3位でゴールさせてくれました。何はともあれ、上出来上出来！ 1番手の1号車（ADVAN KONDO エンドレス ポルシェ）と、2番手の25号車（ADVAN DG ゼナドリンポルシェ）は、手が届くペースではありませんでしたが、前回が前回なだけに、喜んでちゃいけないんだろけど、なんか嬉しい3位でした。完走することで、相手との差、自分たちの補うべきところが見えた貴重なレースでした。
第3戦鈴鹿は、もうワンステップ高い次元でレースできると思います。
伊藤選手が帰って来るまでには、クルマをちゃんと仕上げていいレースしたいです。初めてだらけの新チーム。ここで結果を残すことが、今年の僕の最大の目標です。後半、ワークス勢に一泡吹かせます。みなさん、応援よろしくお願いします！
